「コーチの持つべき視点」でも紹介しましたが、コーチに求められる「聞く能力」とは、単に鼓膜を振動させているだけではなく、クライアントが何を言おうとしているのか、あるいはその発する言葉の言外にある本質は何かを聞き分け、正しく理解することが求められます。
これらを実現するために、コーチは次のようなポイントを意識しながら、クライアントの声に耳を傾けます。
聞くためのポイント |
(1)聞くことに集中する自分が話すことより、相手に話をさせる環境を作ることに集中します。コーチが会話を独占することはありません。 |
(2)相手の話の先読みや、結論の先取りをせず、最後まで聞く途中で口を挟まない。また、自分の先入観で話を聞かないことが大切です。 |
(3)相手のノンバーバル(非言語)な情報を受け取るコミュニケーションは言葉だけで成り立っているのではありません。相手の表情や仕草、声のトーンなどが言葉以上に語ることがあります。 |
(4)「聞いている」というサインを送るタイミングのよい相槌やうなずき、また、表情や目線で相手を安心させることでより多くの情報を共有することができます。 |
(5)沈黙を共有する会話は、言葉と沈黙で構成されます。相手が沈黙している時間は、新しいアイデアや正直な気持ちに向き合うための必要な「間」として捉える視点が必要です。 |
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