コーチングの「質問」に求められるのは、「相手の視点を広げ、オートクラインを起こさせること」です。
したがって「相手に何をさせたいのか」「そこでどんな展開をさせたいのか」「どんな情報を手に入れたいのか」といった。
質問の意図や目的を明確にすることが重要です。
コーチには、相手の状況を的確に判断し、どのようなタイミングや目的での質問が最も効果的かを判断する能力も求められています。
【質問の目的例】
- 問題点をはっきりさせる
- 考えを整理する
- 物事を具体的にする
- 視点を変える
- 他の選択肢を出させる
- 目的を設定する
- アイデアを出させる
- モチベーションを上げる
- 価値観を知る
- 気付き、発見を促す
(1)質問の種類
大きく分けて「クローズド・クエスチョン」と「オープン・クエスチョン」の2種類があります。
クローズド・クエスチョン |
オープン・クエスチョン |
|
Yes/Noで回答可能な質問 | 5W1Hの疑問視を使った質問 | |
目的 | 事実や内容の確認を取るコミットメントを高める気持ちを引き締める | 広く情報を収集する具体化する相手に考えさせる |
特徴 | 回答しやすいスピード感があるYesかNoかなので、質問の中ですでに答えが提示されている | 相手の自由な発想や意見を聞く際に有効相手が自分で答えを見つけることを期待する質問であるため、自発性を引き出す効果がある |
(2)限定質問と拡大質問
オープン・クエスチョンには、「いつ」「どこ」「誰」など、物事を特定していく「限定質問」と、「なぜ」「どうやって」を使う「拡大質問」があります。
前者は行動プランをより明確にしたり、目標を具体的に設定したりする際に有効で、後者は考えを広げ、深める場合に有効です。
(3)チャンクダウンとスライドアウト
話題の抽象度合いを「チャンク(塊)」で言い表すことがあります。
抽象度合いが高い方から「ビッグチャンク」「ミドルチャンク」「スモールチャンク」と分け、チャンクを上げ下げすることでコーチは情報の度合いをコントロールしていきます。
受けた答えの内容に関して、更に細かく質問することで情報を掘り下げていくことを「チャンクダウン」といいます。
話が具体的になればなるほど、クライアントは行動を起こしやすくなります。
受けた答えから、更に新しい発想を生むことを促す時に使うのが「スライドアウト」です。
アイデアや原因をリストアップする際に有効です。
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