セッションでは、コーチから目標達成するために有効と思われるアセスメントやインタビューを提案していきますが、それはクライアントにとって実施する意義が感じられ、興味の持てることでなければなりません。
そのため、ここでも目指す点数や最後に出てきて欲しいキーワードを自発的に設定してもらい、実施する方法や時間についてもコミットメントを聞いています。
第三者見て有効と思えても、本人の同意なしでは結果としてクライアントが結果を受容できなくなるのです。
コーチ「目指す姿がかなり具体的になりましたね。では、次回に向けて、目指す姿と現状の間にあるギャップを生み出している原因は何なのか? その背景は何かということを考えていただけますか?」
Aさん「はい。理想が明確化して、現状認識をはっきりさせたので、次はギャップですね」
理想と現実のギャップを捉え、行動の方向性を探る
目的と目標設定、成果測定までが明確化し、現状認識も第三者からのフィードバックで深まりました。
コーチは、ここから理想と現実のギャップについてAさんとともに分析していきます。
ギャップを生み出している原因を捉え、そこからギャップの解消と理想の実現へ向けたAさんの自発的行動を引き出していきます。
コーチ「今日は、ギャップを生み出す原因について考えたいと思います。1つは色々な意見を取り込もうとし過ぎてブレが出て、方向性が定まっていないこと。もう1つはAさん自身の意見を我慢して表に出さず、お互い遠慮のない議論ができていないことです」
Aさん「この2つは表裏一体だと思いました。つまり、自分の意見を主張できて、遠慮のない議論ができていれば、自ずと部門の方向性も一貫性が出てくるのではないかと。議論を遠慮したり、自己主張を控えたりし過ぎるので、結果として色々な意見を波風立たないように取り込もうとしているんだなって。僕は「いい人」でいたかったんです」
コーチ「でも、「いい人」でいるには、これまでの人生でそれなりの理由があるはずですよね?「いい人」でいることを選択してきた理由を挙げるとすればどんなことですか?」
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