Theコーチング

普段何気なく使っている手法や考え方を改めて言葉に落とす、暗黙の了解を形式知化するという作業に取り組んでいます

コーチング・プロセス
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コーチング・プロセス

コーチング・プロセスとは

6つの基本ステップ

最も基本的なコーチングのストーリーをコーチング・プロセス(コーチング・フロー)と呼ばれ、6つのステップに分かれます。

(1)セットアップ

コーチングを始めるための準備にあたります。

コーチとクライアントとの信頼関係の構築に始まり、コーチングの進行に関する合意の形成を行います。

そして、クライアントが何をテーマにコーチングを受けたいと思っているのかをヒアリングし、コーチングをスタートさせる準備を整えます。

通常はプレコーチングにおいて実施します。 (さらに…)

「目標の明確化」のポイント

コーチングにおける目標の重要性

目標達成の重要性は、何もコーチングに限ったことではなく、目標管理制度(MBO:Management by Objectives)に則って部下をマネジメントする管理職にとっても同じでしょう。

人は自分の行動に意味を求める生き物です。

目的地が決まっていなければ、現在の行動は「何のためにやっているのか分からない、意味のない行動」になり、モチベーションは低下します。 (さらに…)

本当に達成したい目標は簡単には分からない

ビジネスの世界では、上司に命じられた目標をそのまま受け入れて設定したり、深く考えずにとりあえず手近な目標を設定して走り始めたりという行為に慣れきっています。

そんな時、合って間もないコーチから「目標は何ですか?」と聞かれれば、あまり考えずに目標を語ってしまっても無理はありません。

多くのクライアントが、周囲から「こうした方がよい」と言われることや、何となく「できたらいいな」レベルのことを「やりたい」と言ってしまいます。 (さらに…)

憧れの目標は熱しやすく冷めやすい

憧れの目標(Hope toの目標)は、本気で思っているわけではなく、楽して手に入ればいいな、とか、将来の夢として手に入れたいなと思っているようなことです。

心の底から手に入れたいと思ってはいなかったり、内心実現しないだろうと思っていたりすることが特徴です。

普段から好奇心旺盛な新しもの好きで、ポジティブに色々なアイデアを考えるのが得意な人は、この目標を話してしまう傾向が強いようです。 (さらに…)

Have toの目標とWant toの目標の違い

「本当に達成したい目標」ではない2つ目の目標は、「しなければならない目標(Have toの目標)」です。

「このプロジェクトを成功させないと降格させると、上司に脅された」というような、達成しなければ発生するであろうマイナスの出来事を回避するために設定されるような目標です。

ここまで極端ではなくても、できることならやりたくない、しかし行動を起こさないと自分にとってマイナスの出来事が起こる、だから仕方なく行動を起こすという動機付けで行われるのは全てHave to型の行動です。 (さらに…)

何のために仕事をするのか?

設定された組織目標が自分のやりたいことと異なった瞬間、その目標に対する意味を見いだせなくなる人は、あまりにも近視眼的です。

コーチは「設定された組織目標は自分にとって達成する意味はない」というクライアントの固定化された解釈を、一度様々な角度から検証してもらい、「何かしら自分にとって意味がある」という解釈の可能性についてコーチングします。 (さらに…)

目的の視点から目標を意味づけする

商品開発の部署に属しながら、新たに自ら商品を販売するというミッションに加わったA氏の例です。

組織目標は「半期で3000万円の売上を上げる」と設定されました。

この目標にA氏は「私の仕事ではない」と同意できていないようでした。 (さらに…)

Want toは探し続けなくてはいけない

Apple社の創業者・スティーブ・ジョブズは20歳の時、友人と2人で自宅のガレージにApple社を創りました。

その後の10年間でApple社は従業員4000人以上の20億ドル企業にまで成長し、彼は時の人としてシリコンバレーに名を馳せました。

しかし、Macintoshを製品化した1年後、彼は取締役会の反乱によって解雇されてしまいます。 (さらに…)

Want toの目標の手がかりは過去にある

部下の目標設定をサポートし、一緒にキャリアビジョンを描いているマネージャーの皆さんは、「人はそんな簡単に自分のやりたいことを発見できない」と感じていることでしょう。

なぜ目標設定は難しいのでしょうか?

目標とは未来について話すことです。人は元来、空白の未来について話したり考えたりするのが苦手です。 (さらに…)

業績目標だけではなく成長目標を設定する

クライアントの意欲が非常に高いWant toの目標であっても、業績目標だけでコーチングを進めることはあまりお勧めしません。

コーチングが進むにつれ

「今、進捗はいくらですか?」

「3000万円です」

「残りの期間で7000万円を達成するには、どんな行動を起こす必要がありますか?」

「そうですね……」 (さらに…)

「現状の明確化」のポイント

思い込みで現状を明確化するとどうなるか

達成したい目標が明確になったら、その目標に対して自分の現状はどのような状況であるのか、そして自分はどちらの方向に進んでいるかをできるだけ正確に知る必要があります。

なぜなら、現在地を確認できて初めて進むべき方向が定まり、前進を開始できるからです。

しかし、クライアントの現状をクライアント自身の思い込みだけで明確化してしまうと、思わぬ落とし穴に嵌まることがあります。 (さらに…)

なぜ、現状は思い込みで分析されてしまうのか?

Iさんの例は特異なケースなのでしょうか?「自分はこう思っている」という主観と「実際はこうだった」という客観的事実との間に齟齬が生まれることは決して珍しくありません。

「自分はリーダーシップを発揮できていると思っているが(主観)、同僚たちは自分を全く評価していなかった(客観的事実)」 あるいは「自分は部下の話をよく聞く上司だと思っているが(主観)、部下にしてみれば全く話を聞いてくれない上司だった(客観的事実)」等々の経験があるかと思います。 (さらに…)

クライアントを現実の自分と直面させる

ステークホルダーからのフィードバックをクライアントに伝えた後も、注意することがあります。

それは、他者からのフィードバックを受けたクライアントがリアルセルフ(現実の自分)とコンフロントすることから逃げないようサポートすることです。

そのためには、クライアントの内側に生じた感情を吐き出させることを優先します。 (さらに…)

コーチのフィードバックで自己を客観視させる

3つ目は、コーチからクライアントについてフィードバックすることです。

録音や撮影、ステークホルダーからの情報によるフィードバックと決定的に違うのは、コーチセッションが始まれば、コーチはいつでもフィードバックができるという点です。

撮影やステークホルダーからの譲歩収集はいつでもできるとは限りませんから、コーチは必要な時に自己を客観視できるように、フィードバックを戦略的に使える必要があります。 (さらに…)

「ギャップの原因分析」のポイント

「他責」という落とし穴

クライアントの目標と現状が明確化されると、次はギャップの原因を分析するプロセスに入りますが、ここに最大の落とし穴が待っています。

クライアントが「他責」の状態に陥ってしまうことです。

例えば、自分が率いるチームの売上が低迷し、ここ数ヶ月の目標達成率が半分以下に落ち込んでしまっているケースを考えます。 (さらに…)

全ての責任は自分に引き寄せて考える「自責」

問題や課題の責任の所在や他人や環境ではなく、全て自分にあると考えている状態が「自責」です。

「「他責」という落とし穴」のM氏が、売れない原因が自分の責任と考えていたならば、ギャップの原因分析は「自分のマネージャーとしての働きかけが少ないせいで、部下のモチベーションが足りない」「自分に商品の魅力を紹介するプレゼン能力が不足しているから」「上司のフォローを期待できるような信頼関係を自分から作っていなかった」 という風になっていたでしょう。

このように、クライアントが目の前の課題を自責で捉えることができれば、課題を乗り越えるための行動計画は全て自分で作り出すことが可能になります。

描いた計画を実行に移せば、自分自身で目標と現状との間のギャップを埋めることができ、その分だけ成果が上がるようになります。

自責と他責についてコーチが扱う時、間違えてはいけないことは「クライアントの抱える悩みの責任が、実際には誰にあるのかは取り立てて重要ではない」ということです。

例え実際には99%相手のせいであったとしても、その課題に自分自身が働きかけると決めたなら、「100%自分の責任だとしたら何が原因だろうか?」と、あえて自責の状態になることを選び取ることが重要です。 (さらに…)