Theコーチング

普段何気なく使っている手法や考え方を改めて言葉に落とす、暗黙の了解を形式知化するという作業に取り組んでいます

ビジョン浸透を図った事業部のケース

ビジョン浸透を図った事業部のケース

ビジョン浸透を図った事業部のケース

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導入の背景

500人ほどの新製品開発部門をまとめる事業部長のKさんは、部長クラスの社員20名を集め、他社との対抗上、今まで以上に「迅速かつ高品質な新製品の開発・提供の継続」を事業部のビジョンとして掲げ、その必要性を訴え続けていました。

メッセージの発信量がビジョンの浸透を左右すると考え、ことあるごとに自分の考えを伝えることに腐心していました。

しかし、事業部長が声を上げているだけでは、なかなか現場に浸透しません。

Kさんは、現場の実践を促すキーパーソンは部長と考え、働きかけますが、「またか」という雰囲気が漂っていました。

部長の自発的な発信・行動が必要だと考え、コーチングプログラムによるビジョンの浸透を行うことにしました。

プランニング

Kさんは、第1ステップとして「部長はビジョンを具現化する人であって欲しい」と考えました。

具体的には「行動指針」に掲げる「全体最適を考えること」「部長は自責で考え発信すること」を実践している状態で、その実現を目指し、コーチングプログラムを作ることにしました。

コーチング以前は他責の態度や発言が多く、「行動指針の実践」とはほど遠い状態でした。

Kさんは、その原因をこのように考えていました。

  • 部長がビジョンやビジョンの浸透についてじっくり考えていない
  • 部長がビジョンを単なる「お題目」と捉えていて、重要だと思っていない
  • 事業部長としてビジョンに関する発信はしているものの、自分からの一方的な発信に留まっている

そこで、今回のプロジェクトでは次の3点をプログラムに盛り込むこととしました。

  • ビジョン・行動指針について部長が多面的に考える場の醸成
  • ビジョン・行動指針について部長が自分の言葉で語り、自分のものにすること
  • 継続的かつ長期的に考える構造の確立

コーチングの戦略

ビジョンの浸透は、「双方向」「個別対応」「継続」が重要なポイントになります。

なぜなら、ビジョンに関する考え方には絶対解はなく、職場で共通の「問い」を共有し、常に考え続ける環境を作ることが必要だからです。

ビジョンを自分の言葉にし、自分でできることを探し、行動することが定着に繋がります。

その徹底を図るため、この事例ではグループコーチングと1対1コーチングの組み合わせたプログラムを実施することにしました。

【プログラムの切り口】

  1. 双方向→オートクラインを創り出す 事業部長からの一方的な発信になっているビジョンを、部長1人ひとりに掘り下げて考えてもらう。独り善がりな考えに陥らないよう、複数の部長との意見公化ができる場を作る
  2. 個別対応→グループで考えたことを個に落とし込む ビジョンを自分自身のものとして捉えることを目的に、じっくり考える場として1対1コーチングによるフォローを実施する
  3. 継続→6ヶ月にわたり考えを深化させる グループコーチングと1対1コーチングを交互に実施することで、目先のことに囚われた一過性のものではなく、継続して考える環境を創り出す

なお、グループコーチングとは、複数名が参加する集合形式のコーチングで、議題の共通認識やアイデアの相互扶助、行動の振り返りや気付きを経て、目標達成を目指します。

全5回のグループコーチングは、「1回目:場作り、現状認識。2回目:現状の掘り下げ~理想的な状況の明確化。3回目:理想的な状況の明確化。4回目:理想と現状との間のギャップとその理由の明確化。5回目:決意表明」というコーチングフローで実施することにしました。

1対1と同様、コーチはゴール達成に向けて意図を持ったコミュニケーションを作り出していくのです。


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