Theコーチング

普段何気なく使っている手法や考え方を改めて言葉に落とす、暗黙の了解を形式知化するという作業に取り組んでいます

離職率が低下した企業のケース

離職率が低下した企業のケース

離職率が低下した企業のケース

このエントリーをはてなブックマークに追加

導入の背景

Z社はメンテナンスサービスを提供する中堅企業。

一度契約を受注すれば、安定収入が期待できるビジネスモデルを確立しているため、業績は安定していました。

ところがここ数年、入社3年目の若手社員の離職率に増加傾向が見られるようになり、採用・育成にかかるコスト増加と現場モラルの低下が緊急課題になっていました。

そこでZ社は、「若手の離職率が高い営業所」の傾向を掴むため、毎年実施している従業員サーベイ結果の分析と現場インタビューを実施しました。

すると、次のような課題が浮かび上がってきました。

  • 営業所長が若手社員と接する機会が少ない
  • 若手社員の身近にロールモデル(理想像)になる人がいない
  • 若手社員が日々の仕事にマンネリを感じている
  • 若手社員の営業所への帰属意識が低い

これらの課題への対応として、人事制度改革などハード面の施策と同時に、「営業所長の能力向上」というソフト面の施策を打つことになりました。

特に、「1対1の対話によって相手のビジョン、行動、意欲を引き出す能力」を営業所長にも身につけさせたいという結論に至り、全営業所長にコーチングプログラムを実施することにしたのです。

本格的な導入に先立ち、「1対1の対話によって相手のビジョン、行動、意欲を引き出す能力」の現状を把握するため、営業所長のコーチングスキルを測定したところ、「提案・要望」のスキルだけが突出して高く、「聞く」「質問」などの「引き出す」スキルが極めて低いことが分かりました。

いわゆる「恫喝型マネジメント」だったZ社の営業所長を変えるには、プログラムを戦略的に設計する必要がありました。

組織学習をコーチする際のプログラム設計

導入の背景で出てきた課題を解決するために、どのように組織をコーチングしていくのか見ていきますが、その第一段階として、実際のプログラムの設計について解説します。

(1)自発的な学びを促すために「双方向の場を創り出す」

Z社の営業部長は、長年トップダウンの風土の中で仕事してきたため、研修の受講態度も「真面目で受け身的」という評価でした。

このような受講態度では、職場に戻ってからも形式的な質問や、表面的に誉めるだけのアクノレッジメントをしてしまう危険性があります。

これでは相手のビジョン、行動、意欲を引き出すことはできません。

そこで、一方的に知識やスキルを伝えるのではなく、「意図や目的」についても納得してもらえるように、講師からのインプットよりも参加者自身がアウトプットできる時間を多く取るプログラム構成にしました。

(2)定着するまで続けてもらうために「継続的なサポート体制を整える」

研修時の気付きによる「一時的な変化」だけでは成功とはいえません。

組織学習においても、参加者を自走できる状態にするのがコーチの仕事です。

Z社でも、営業所長の行動の変革とその定着を目指し、3ヶ月間の継続サポートを実施することにしました。

(3)明確な目標を定め、達成してもらうために「成長実感を感じさせる」

コーチは相手に目標を達成させ、成長を実感してもらうことで更なる成長へと導きます。

組織学習においても、「明確な目標がない」「実践結果が見えにくい」状態では、成長実感が得られず学習が促進されません。

そこでZ社では、コーチングプログラムの前後に、参加者本人と部下を対象にしたアセスメントを実施し、プログラムを通じた成長を実感できる仕掛けを作りました。

プログラムの全体像
(1)現状把握 (2)知識・スキルの習得 (3)行動の実践 (4)効果の測定
事前アセスメント 集合トレーニング(2日間) 継続サポート(3ヶ月間) 事後アセスメント


« »

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です