問題や課題の責任の所在や他人や環境ではなく、全て自分にあると考えている状態が「自責」です。
「「他責」という落とし穴」のM氏が、売れない原因が自分の責任と考えていたならば、ギャップの原因分析は「自分のマネージャーとしての働きかけが少ないせいで、部下のモチベーションが足りない」「自分に商品の魅力を紹介するプレゼン能力が不足しているから」「上司のフォローを期待できるような信頼関係を自分から作っていなかった」 という風になっていたでしょう。
このように、クライアントが目の前の課題を自責で捉えることができれば、課題を乗り越えるための行動計画は全て自分で作り出すことが可能になります。
描いた計画を実行に移せば、自分自身で目標と現状との間のギャップを埋めることができ、その分だけ成果が上がるようになります。
自責と他責についてコーチが扱う時、間違えてはいけないことは「クライアントの抱える悩みの責任が、実際には誰にあるのかは取り立てて重要ではない」ということです。
例え実際には99%相手のせいであったとしても、その課題に自分自身が働きかけると決めたなら、「100%自分の責任だとしたら何が原因だろうか?」と、あえて自責の状態になることを選び取ることが重要です。 (さらに…)